夢香山
金沢への愛着を感じる命名と、さすがと唸る完成度のどら焼き
石川県金沢市の老舗菓子司「森八」さんは寛永2年(1625年)創業、加賀藩御用達という歴史を持つ和菓子屋さんです。代表銘菓に「千歳」などがありますが、そのクオリティの高さには舌を巻いた記憶があります。今回は「夢香山(むこうやま)」というどら焼きを買ってきました。
“夢の香る山”と書いて「夢香山(むこうやま)」と読ませるとは、ロマンチックな命名だなと思っていたら、金沢城からほど近い場所にある卯辰山(うたつやま)の別名なんだそうです。
ちなみに卯辰山には、他にも宇多須山(うたすやま)、向山(むかいやま)、臥竜山(がりゅうざん)、春日山(かすがやま)等、いろいろな呼び名があるとのこと、ちょっと多すぎですよね。
どら焼きの皮には森八の家紋が押されています。
オーセンティックなどら焼きといった感じですが、中に入っている餡の小豆が大ぶりです。使われているのは石川県産の”能登大納言”というブランド小豆だそうで、地元の素材で作り上げるスタイルがさすが日本三大菓子処と呼ばれる金沢といった感じがします。
シンプルに美味しい、バランスが絶妙でクオリティの高いどら焼きです。さすが金沢の底力を感じさせる老舗「森八」さんのお菓子だなと思いました。