玉椿

江戸時代より伝わる伝統銘菓、美しくて美味しい完成された味わい
兵庫県姫路市で一番有名な銘菓といったら、伊勢屋本店さんの作るこの「玉椿」かもしれません。1832年(天保年間)頃に11代将軍徳川家斉の娘と姫路城主酒井忠学の婚礼を祝って作られたのがこのお菓子の始まりで、姫路藩の御用菓子に用いられてきたという大変深い歴史を持っています。
上品に和紙にくるまれてます。
開封すると粉砂糖がまぶされた、ほんのり紅色の求肥餅が姿を現します。
薄紅色の求肥に包まれたなかには、色鮮やかな黄身餡、まさに椿の花の色合い「玉椿」の名をしっかりと体現した可憐な出で立ちです。
求肥の食感が特徴的です。求肥とはいえ、しっかりとした歯ごたえがあり、噛むたびに上品な甘さが口に広がります。白小豆を使った黄身餡もパーフェクトな味わいというのでしょうか、求肥と混然一体となって、素晴らしい調和を感じました。これはさすが伝統銘菓と唸る美味しさです。新鮮な和菓子のため日持ちは5~7日間とのことですが、姫路の近くを訪れた際にはぜひ一度食べてみてほしい銘菓だと思います。