こもかぶり
どうやって作っているの?と驚く形、そこには伝統の妙技あり。
金沢市でユニークな和菓子を作り続ける『板屋』さんの『こもかぶり』を買ってきました。『こもかぶり』とは降雪量の多い金沢において、家や土壁などを雪の被害から守る伝統的な雪よけの手法「こも掛け」にちなんだ名前とのことです。
ところで、こちらのお菓子、とてもユニークです、なにがというと、その形状。開封するとちょっとびっくりします。
見てください、最初は包装から取り出すときはまんじゅう生地の端切れが混ざっちゃったのかなと思いましたが、お皿に取り出してみて、それがお菓子の飾りであることが分かりました。こんな立体的な飾りを持ったおまんじゅう、見たことありません。
まんじゅう生地と同じ素材で出来ていておまんじゅうを取り囲むように立体的なラインを描いています。間には四角い小さな海苔もペタッとくっついているようです。
後ろ側にはウサギの耳のような形状で生地が折り返してくっついています。どういう構造になっているのか全容は分かりませんが、あまりにも作り方が気になったのでネットで調べてみると、こんな動画を発見!いやはや見事な技です。
半分に割ってみると中にはつぶあんにくるまれた大粒の栗が入っています。動画にもありましたが、こんなにもまんまるシェイプで栗と餡のを包みながら焼いて、しかも立体的な線の飾りまで施すとは、ほんと職人の技ですね。
おいしい。トリッキーな構造のおまんじゅうですが、栗とつぶあんと生地の相性も抜群で正統派の美味しさ。金沢に古くからある風習をお菓子で表現するといった粋な心意気と高度な職人技があって生まれたお菓子ですね。