かるかん饅頭(菓子工房タニヤマ)
透明感のある白いかるかん生地は飽きのこない美味しさ
鹿児島県日置市の『菓子工房タニヤマ』さんが作る『かるかん饅頭』を買ってきました。軽羹(かるかん)は主にかるかん粉と自然薯を使って作られています。かるかん粉とは米粉の一種で、うるち米を水洗いして、ひびを作り、粗く挽いた粉だそうで、鹿児島を中心とした九州南部では市販もされているそうです。
『菓子工房タニヤマ』さんが作るものもそうですが、かるかんのパッケージには島津家の家紋がついていることが多いです。これはかるかんが1699年(元禄12年)に島津綱貴の祝宴に出されていたことから島津家との関りが非常に深いお菓子とされているためのようです。かるかんは300年以上の歴史を持つ非常に伝統的な郷土菓子として、いまなお多くの人に親しまれています。
また、近年では中に小豆餡が入ったまんじゅうタイプが一般的になっているようで、丸い「軽羹まんじゅう」を市内の多くのお菓子屋さんでも見ることが出来ます。
半分に割ってみると透明感のある白いかるかん生地の中に、これもまた透明感のある質感の小豆餡が入っています。
小豆餡はさっぱりとした味わいで、かるかんの生地との相性が抜群です。自然素材から生み出される不思議な食感のかるかんはいつ食べても素朴で飽きのこない美味しさで、300年以上愛されているのが納得の味わいです。