一〇香(いっこっこう)
面白い空洞と生地の美味しさを楽しむ焼き菓子
長崎県で1844年(弘化元年)に創業された老舗のお菓子屋さん「茂木一まる香本家」さんが作る『一〇香(いっこっこう)』は、その構造がとてもユニークなお菓子です。
パッケージには『中が空洞のカラクリ焼菓子です』と書いてあります。どういうことでしょう?
見た目はいたって普通の焼きまんじゅうに見えるのですが、持った感じが異様に軽く、表面がザラザラしていて、なんだか”軽石”を連想してしまうような質感です。
割って中を覗いてみると、、空洞です。
見事に何も入っていません。一体どんな風に作っているのか、手品のような面白さがあります。この構造を実現するのには熟練の職人さんの技が必要らしく、1つ1つ手づくりで作られているそうです。
生地の内側には粘りのある水飴のような蜜がたっぷりついています。これは主に黒砂糖とハチミツが混ぜられたものだそうですが、この蜜が焼いた際に膨張し、生地自体を膨らませながら、同時に生地の内側にへばりつくことによって、このユニークな構造に仕上がるようです。
このように生地をちょっとずつちぎって食べるのがオススメ、美味しい蜜の付いたおまんじゅう皮って感じです。おみやげであげたら面白そうなお菓子です。