落花生どら焼(房洋堂)
ほとばしるピーナッツ感をどら焼きで
千葉県館山市で大正12年から和洋菓子を作る老舗の『房洋堂』さんは館山市を拠点にして、千葉ならではのお菓子作りを続けています。今回は千葉名産の落花生がふんだんに使われている『落花生どら焼』を買ってきました。
パッケージには大きく”千葉県産落花生”と書かれており、落花生が主役のどら焼きということが分かりますが、果たしてどのような味なのでしょう。
開封するときれいなどら焼きがあらわれました。生地の焼き目のきめの細かさが印象的で、上下のどらやき皮もきちっと閉じられている感じです。高さも結構あって大きさのわりにズシっとした重量感もあります。
どら焼きとしてはかなり”カチ”っとした作りですね。中から餡が少しだけ覗いていますが、密封されてる感じがすごい、接着剤で付けたみたいに上下のどら焼き皮で覆ってあります。
半分に割ってみると中の餡が登場、白餡ベースのようですが落花生がふんだんに混ぜ込まれており、わずかに褐色を帯びています。ところどころに落花生がまるごと入っているのが見えますが、落花生の実をそのまま入れちゃうとは大胆な作りです。
一口食べると、口の中にはピーナッツ感がほとばしります。白餡にももちろん落花生の風味が混ぜ込まれており”ピーナッツ餡”といった感じで、さらに落花生そのものも香ばしい風味を引き立てます。ピーナッツの実は「カリッ」とした食感で入っているわけではなく、餡の中で蜜漬けにされて柔らかい餡となじんでいます。適度に歯ごたえもあって美味しい。全体の味のバランスも”なるほど、これはアリだな”と感じさせる完成度。さすが伝統のお菓子屋さんのどら焼きといった味わいでした。