一豊の妻
「ケンピ」の製造でも有名な高知県の老舗のお菓子屋さん『西川屋老舗』が作る『一豊の妻』を買ってきました。こちらはいわゆる”ミルクまんじゅう”と呼ばれるおまんじゅうのようですが、名前がとてもユニークなお菓子です。
まず「”一豊の妻”ってだれ?」という疑問が浮かびますよね笑。このイラストの方がそうなのですが、戦国時代から江戸時代初期にかけての土佐藩の武将『山内一豊』の奥さんです。名前は「千代」とも「まつ」とも呼ばれていたようですが、さまざまな歴史上の逸話から”良妻賢母”の見本とされることが多い女性です。当時、山内一豊は織田信長の家臣でしたが、400石あまりの領主だった夫を24万石の大名にまで出世させたという”内助の功”の逸話が有名です(『馬揃えの逸話』『笠の緒文の逸話』が特に有名)
そんな良妻として歴史に名をはせる人物をモチーフにしたミルクまんじゅうは、いったいどんなものなのか、開封してみるときれいな形のおまんじゅうが出てきました。見た目はいわゆる一般的なミルクまんじゅうとあまり変わらないようですが、
半分に割って中の餡を見てみると、なんだか柑橘系の香りが漂います。これは高知県で採れる「土佐小夏」という柑橘系の果物だそうです。「土佐小夏」は温州みかんよりひとまわりほど大きく、鮮やかな黄色い皮の果実で、独特の甘酸っぱさがある果物、これをおまんじゅうの餡に使い。土佐オリジナルのおまんじゅうを生み出しているようです。
甘さをひかえた白餡に「土佐小夏」の香りが広がります。ほんの少しの甘酸っぱさと、ほんの少しほろ苦さもおまんじゅう全体の甘さに深みを与えている感じ。まさに内助の功的な味わいを表現したようなオリジナリティのあるおまんじゅうでした。
※記載価格は購入当時のものです。現在の価格は異なる場合があります。
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