お抹茶 さが錦
お菓子のデザインって大事と考えさせられる伝統の技
もともと『佐賀錦』というのは”絹糸を緯糸に用いて織り上げて作られた織物のことで「日本手芸の極致」といわれることも多い伝統的な織物の技法です。金銀の箔を貼ったり、漆を塗った和紙を細く裁断して糸に織り交ぜ用いたり、艶やかな風合いと幾何学模様の美しい模様が特徴です。
そんな『佐賀錦』を模して生み出されたお菓子が『村岡屋』さんの作る銘菓『さが錦』
バームクーヘンの断面を佐賀錦の幾何学模様になぞらえ、なかにはスポンジケーキを挟み込んでいます。この『さが錦』は抹茶味なので抹茶のスポンジケーキが挟み込まれていますが、このケーキ部分は山芋を使用し九州産の八女茶を使った抹茶ケーキなのだとか。
デザインされたお菓子、佇まいが綺麗です。挟まれている抹茶のスポンジケーキには小豆が混ぜ込まれてて美味しそう。
抹茶ケーキと小豆の”和”な味わいをバームクーヘンが挟み込むといった和洋折衷のケーキですが、抹茶の味わいが本格的で甘さもスッキリしており、非常に上品な味わいです。「日本手芸の極致」といわれる佐賀錦の繊細さが、よく表現されている美味しいお菓子でした。