富貴豆カステラ(長榮堂)
富貴豆(ふうきまめ)自体が歴史のある豆菓子なのです。
『富貴豆(ふうきまめ)』をご存じですか?山形県の銘菓として有名なものですが、”豆”といってもそのものがお菓子として作られているものです。原材料は青えんどう豆(グリーンピース)で、丁寧に皮をむいた青えんどう豆を砂糖で炊き上げて作る豆菓子のことを『富貴豆』と呼んでいます。お店によって「冨貴豆」「ふうき豆」などとも表記され、山形県内の多くのお菓子屋さんで作られている伝統的な豆菓子です。
今回はそんな『富貴豆』作りで歴史の深い『長榮堂』さんの『富貴豆カステラ』を買ってきました。ちなみに『長榮堂』さんは山形で創業130年ほども続く超老舗のお菓子屋さんです。
富貴豆を生地に混ぜ込んで焼き上げたカステラの断面。かなりの量の豆が生地に練り込まれていて色彩が綺麗です。
生地の質感はカステラというより、どちらかというときめの細かいパウンドケーキといった具合です。きっと富貴豆の繊細な味わいを活かすためにこのようなきめ細かいしっとりとしたケーキ生地に仕上げたのでしょう。
富貴豆の風味を最大限引き出すような優しいカステラ生地の味わいです。非常にしっとりとしたケーキ生地に、自然でほのかな甘みがある富貴豆が際立ちます。豆本来の素朴な味わいの引き立つ上品で繊細なカステラでした。