抹茶棒さつき
九州地方の伝統菓子を抹茶アレンジでより深い味わいに
福岡県八女市の野田製菓本舗さんが作る「抹茶棒さつき」は1892年(明治25年)の創業時から作り続けている同店の銘菓「黒棒」の抹茶味シリーズ品です。
黒棒はサトウキビと生姜が主役の味わいですが、こちらは”奥八女”で作られた上質な抹茶をふんだんに使った棒菓子です。
そもそも”黒棒”とは、主に九州地方で作られてきた伝統的な焼菓子のひとつですが、黒砂糖をふんだんに使うことからその生地は黒いものが一般的です。一方、黒砂糖の代わりに白砂糖を使う”白棒”というものも親しまれてきましたが、この「抹茶棒さつき」は抹茶粉を入れ込むことで深い緑色を生み出しています。
中の生地を見てみると渋い抹茶色です。フワッとしながらも空気がふんだんに含まれた粗めのスポンジ状の生地の質感が良い感じです。
素朴な味わいの焼き菓子に抹茶の風味が一層の深みを与えていて、上質な和菓子といった仕上がり。高級抹茶を惜しみなく使っているのが良く分かります。そして、何よりこのクオリティのお菓子が1つ76円で買えてしまうことにも驚きです。老舗が作る伝統菓子の実力を感じる一品でした。