みかも山
万葉集、下野国で詠われた恋の歌にちなんだどら焼き
栃木県宇都宮市の雅洞(がどう)さんが作るどら焼き「みかも山」は『万葉集』に収められた歌にちなんで作られたどら焼き。雅洞さんの代表銘菓とのことですが、なんとも佇まいの美しいどら焼きです。あまり日持ちのしない繊細などら焼きとのことですが、たまたま新宿高島屋の銘菓百選に日替わりで入荷されていたものをゲットしてきました。

栃木県佐野市にある標高229mの三毳山(みかもやま)は、古来より下野国(しもつけのくに)の民に親しまれてきた山で、万葉集に収められた歌には『下つ毛野みかもの山の小楢のすまぐはしころはたが笥か持たむ』と記されています。現代訳をすると「私はこんなにまっすぐで美しい心を持っているのに、それを受け取ってくれる人はいないのだろうか」という、切ない恋心をあらわした内容のようです。

恋の歌にちなんだどら焼きというのもオツですが、見た目はトラ柄の生地のフワフワタイプ。

結構ボリューミーな質感ですが、なんといってもこの生地の厚さが特徴的です。沖縄産黒糖と栃木の卵と小麦粉を使用して作られたと生地はフワフワでパンケーキのような質感。

刻み栗が入った小倉餡は甘さを抑えて上品に仕上げられています。そのため、あまり日持ちはしないらしいです。黒糖香るほんのり甘いフワフワ生地とあっさりとした上品な餡が絶妙な相性の美味しさでした。
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