山親爺(札幌千秋庵)
シンプルを極めた素朴な美味しさ。
1921年創業で100周年を迎える札幌の超老舗「千秋庵」さんの『山親爺』このお菓子は個人的にお勧めの一品です。初めて食べたときは中学生くらいだったでしょうか、祖母が「お煎餅でも食べなさい」と黒い筒状の缶から取り出したのがこの『山親爺』でした。当時の私は「なんだ、お煎餅か~、チョコとかないかな~」なんて考えながら、ボケーっと一口食べたのですが、次の瞬間、目が覚めるといいますか、その美味しさに衝撃を覚え、「おばあちゃん、これは何!?」と聞いた記憶があります。
そんなわけで、それ以来すっかり山親爺のファンなのですが、いまだにこのシンプルなお菓子の美味しさには驚かされます。バターとミルクを小麦粉、白玉粉で出来た煎餅ということですが、一体どうやったらこんなに美味しいものができるのだろうと不思議です。奇跡のバランス。
お煎餅の表には熊さんが鮭を担いでいる絵が描かれているのですが、足元に注目、スキーを履いているのです。北海道らしさと可愛い茶目っ気を感じます。薄いお煎餅で割れやすいですが、私は細かく割ってコーヒーと頂くのが好きです。「煎餅」とされてはいますが、私としてはビスケットやクッキーの類だと感じています。
この素朴な見た目に隠されたポテンシャル。すごいです。見た目からは想像できない風味というのでしょうか。『山親爺』という名前だって好きなネーミングではありますが、味とかけ離れたイメージだと思います。
卵と牛乳、バターの風味。いつ食べても美味しいです。幾度となく食べてきた『山親爺』これからも食べ続けていくと思いますし、ことあるごとに人にもおみやげとして食べさせています。私の永遠の定番です。
※2024年10月10日追記:パッケージリニューアルされたので画像を更新しています。